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おたふくかぜ(流行性耳下腺炎) |
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((写真1,2,3) それぞれ、おたふくかぜでみられる耳下腺、舌下腺、顎下腺のはれを示しています。) 発病までの潜伏期間は2〜3週間です。耳下腺がはれる前7日頃から、はれてきた後9日頃まではウィルスは上気道から排泄され感染性を有し、最強感染期間ははれる1日前から3日までとされます。
1,急性化膿性耳下腺炎 急性化膿性耳下腺炎は細菌感染によって引き起こされるために、耳下腺の発赤とずきずきとした痛みを伴ってはれてきます。おたふくかぜや反復性耳下腺炎では、痛みやはれはあっても赤くはれてくることはありません。痛みも強く炎症に特徴的なうずくような痛みです。はれた耳下腺をおさえると、口の中の頬にある耳下腺の開口部から膿が出てくるのが分かります。急性化膿性耳下腺炎は多くは片側だけ起こることが多く、診断はそれほど困難ではありません。 2,反復性耳下腺炎 (写真4,5) 反復性耳下腺は耳下腺の末端が拡張しているために起こると考えられますが、ウィルス感染症(かぜなど)が原因で起こることも多くあります。反復性耳下腺はおたふくかぜと最も間違えやすいものといえますが、ときに両者の鑑別に困ることがあります。 一般的に反復性耳下腺炎では、耳下腺のはれが急に起こってきて翌日からは徐々にはれが小さくなっていく傾向があります。これに反しておたふくかぜでは、耳下腺のはれは徐々にはれが強くなり、3,4日後にピークとなります。また、耳下腺だけでなくあごの下(顎下腺)もはれてくればおたふくかぜといえます。 しかし次のような場合には、おたふくかぜとの鑑別が困難になります。耳下腺が片側だけはれてきて数日間大きくもならず、小さくもならず大きさが変わらない場合、おたふくかぜが原因か、反復性耳下腺炎か診断は困難です。さらにおたふくかぜの予防接種をすませているにもかかわらず、耳下腺がはれてきた場合です。予防接種をすませていると小さく、あまり大きくならずにはれが続くことがあります。このようなときも反復性耳下腺炎と診断がむつかしくなります。 またかって耳下腺がはれたことがある場合、それが本当におたふくかぜかどうかはっきりしない場合も混乱を招くことになります。これは医師の診断が曖昧であった場合も考えられますし、また親の記憶が曖昧である場合もあります。過去の耳下腺炎がおたふくかぜで間違えなければ、今回のはれは反復性耳下腺と診断できます。しかし過去の記憶や診断が曖昧であれば、両者の可能性を考慮しなければならないでしょう。 両側の耳下腺のはれに加えてあごの下(顎下腺)のはれ、発熱を伴えばおたふくかぜの可能性が高いと考えられます。また2,3週間前に兄弟におたふくかぜの既往があったり、周囲に流行があればおたふくかぜと診断できます。血液検査を行いムンプス抗体価の変動があればおたふくかぜといえるでしょう。
1)髄膜炎 無菌性髄膜炎は最も多い合併症であり、耳下腺がはれてきてから数日後に起こってくることが多いといえます。すなわち病初期よりも治りかけたころ(5,6日後)に起こりやすくなります。このころに頭痛やおう吐を生じたらまず髄膜炎を考えなければなりません。また発熱は病初期の3,4日で下がってくるのがふつうですが、5,6日たっても発熱が続くときには髄膜炎の合併を考えなければなりません。 しかし流行の強い年では、耳下腺のはれて2,3日後に髄膜炎を生じてくることがあります。高熱や頭痛・おう吐が髄膜炎の症状です。 2)睾丸炎 睾丸炎は必要以上に強調されている感があります。睾丸炎は小児ではまれで、思春期以後の男子に起こりやすくなります。睾丸炎を起こすと片側の睾丸は著しくはれてきて、痛みも強くなります。3〜7日で軽快していきますが、多くは片側だけ起こり不妊の原因となることはまれです。 3)膵炎 発熱と激しい上腹部痛、おう吐などを伴って急激に起こるが、3〜7日で徐々に軽快していきます。 |
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