レニン・アンジオテンシン(RA)系抑制薬やカルシウム拮抗薬を使用してもコントロールできない高血圧の例では、降圧利尿薬の少量追加がまず先決です。
それでも治療抵抗性を示す場合には、4剤目としてアルドステロン拮抗薬が海外では推奨されています。
多くの難治性高血圧の例では、それまでカルシウム拮抗薬やRA系抑制薬しか使用されておらず、利尿薬が投与されていない例が多くみられます。
高血圧治療ガイドライン2009では3剤以上の併用療法では少量の利尿薬を含めることを原則としています。しかし、わが国では利尿薬の使用頻度は依然として低く、各種調査によれば使用頻度は10%未満にとどまっています。
その主な理由は耐糖能低下(血糖が上昇する)と高尿酸血症などの代謝への影響、ナトリウムやカリウムの排泄作用などです。
しかし、少量であれば利尿薬の代謝系の影響は非常に少なく、食塩を取りすぎている日本人には利尿薬が効果的だと専門家は指摘しています。コントロール不良の患者の中には、利尿薬を適切に使えば降圧できる患者が非常に多いのです。
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