■新型インフル情報 (2009/07/10発行)
■新型と季節性インフルのワクチン情報
新型インフルワクチンの製造が7月中旬から開始されます。
当初は2500万人分が製造される予定でしたが、ウィルスの増殖性が悪いことが分かり1400~1700万人分と下方修正されました。
接種には優先順位が決められることになっており、今のところ希望するすべての人に接種できるわけではありません。中学生や高校生では接種が優先されることが情報としては流れています。
有料か無料か?、どこでだれが接種するか?いつから接種がはじまるか?など問題は残されています。
季節性インフルではふつう、中学生や高校生では2回接種することが勧められています。
新型インフルでは1回受けるか、2回受けるかについては現時点では情報がまったくありません。ということは1回接種の可能性が高いと思われます。
そうすると1回接種でどのくらいの期間、有効性が持続するのか?といった疑問や、本当に新型インフルのワクチンが有効なのか、副反応はどのようなものか?などといった疑問点が上がってきます。
また新型インフルと季節性インフルの予防接種の両方を接種することが望ましいかどうか?、どちらを接種した方がよいかどうか?、季節性インフルは今まで通り2回受ける方がよいかどうか? などなど 疑問点はつきません。
こういった疑問に対する答えはそのうち、少しずつ明らかになってくることでしょう。新型インフのワクチン接種について新しい情報が入り次第、みやけ便で発信の予定です。
さて季節性インフルの予防接種の注文予約は毎年6月下旬頃から始まります。
医療機関だけでなく、大規模な事業所などから注文予約が殺到し、冬のシーズン初めにはワクチン不足の状態になり、シーズン終わりには大量の返品が出てきて、処分に困る といったことが過去には何回かありました。
今年は季節性インフルのワクチン製造は例年の7割程度しかできないそうです。希望者が増えることが予想され、ワクチン不足が懸念されます。
すでに今年の冬に備えて、季節性インフルの注文予約が始まりましたが、医療機関で入手できる数量に制限が出てきそうです。
個人の診療所では注文量に限界があるため、季節性インフルのワクチン接種を希望される方は、今年に限っては早いうちに接種をされることをお勧めします。
例年10月中旬から医療機関ではワクチン接種が始まります。2回接種を希望される方では、1回目はできても2回目が接種できないということが起きないように、医療機関に2回目の接種も確実にしてもらえるように約束しておくことをお勧めします。
季節性インフルのワクチン接種回数について述べます。あくまでも私の個人的な意見であることを始めにお断りします。
一般的にはワクチン接種の回数は、20歳までは2回が望ましく、20歳以上では1回でよいとされています。投与間隔は1回目と2回目とでは7日開ければ接種が可能です。
2回接種の最大効果は、3から4週間あけたほうがよいことが知られています。しかし、今年はワクチン量が不足することが予想されるため、最短の7日間のほうがよいでしょう。
中・高生の場合、受験生は2回の接種を勧めるようにしていますが、受験生以外ではご両親の希望によっては1回だけの接種でもかまいません。小学生や乳幼児では2回の接種のほうがよいでしょう。
予防接種はすべての人に安全なものではありません。
数は多くはなくても、一定の割合でいろいろな副反応や強いアレルギー反応が起こることがあります。アレルギーか起こるかどうか、前もって分かる検査はありません。
くれぐれも予防接種を受けるかどうかは慎重にご判断ください。