■新型インフル情報 (2009/07/28発行)
■新型インフル再び拡大の恐れ、感染5000人突破
夏を迎えても、新型インフルエンザの国内での感染者が拡大し、5000人を突破したことが、厚生労働省の7月24日までの集計で分かりました。
特に、7月13日~19日の新たな感染者数は過去最多の1502人に達し、今後も感染が拡大する恐れがあります。今後もインフルエンザ情報から目が離せません。
専門家は、「くすぶり流行をくり返しながらまかれた種が地からわき上がるように大流行になるのではないか。マラソンのような長期戦になる。最後まで走りきれるように、持続可能な態勢に切り替えていくのが課題だ。」と話しています。
10代の感染者が全体の4割以上を占める傾向に変化はありませんが、海外渡航歴のない人の感染が徐々に増え、週によっては8割を超えることもあるといいます。
しかし、国内ではほとんどの例が軽症で、重症例はみられません。
しかし冬を迎えている南半球で患者が激増している状況などから、秋以降、国内でさらに流行するのは確実だといえます。
厚生労働省は19日、新型インフルエンザ対策の運用指針を改定、特定の病院の専門外来ではなく、感染防止策を取った上ですべての医療機関で診察できるようにしました。
患者はこれまで発熱相談窓口に電話した後、発熱外来や、紹介された一般医療機関で受診していましたが、今後は同相談窓口を通さず、院内感染の防止策が整った一般の医療機関でも受診ができます。その際、医療機関への事前連絡は必要です。
その上で、軽症者は自宅療養とし、基礎疾患の有無などから重症化の恐れがある場合は、詳細(PCR)検査を行い、必要に応じて入院してもらいます。
学校や家庭、福祉施設などで集団発生が疑われる際も詳細検査を実施し、感染拡大を防ぎます。
また、発熱電話相談窓口に替えて、各健康福祉事務所に健康相談窓口を設置し、自宅療養者への対応や一般相談のほか、対応可能な病院を紹介します。
インターネット上の「兵庫県医療機関情報システム」でも8月3日から情報を公開する予定です。
■本院での対応
予想される秋からの流行に対して、院内感染を防ぐ方法を検討中です。
いろいろな患者が来院される中で、インフル患者だけを分けて診察することにたいへんな困難を感じます。
5月の新型インフル発生時には、予想に反して外来の患者が激減しました。
しかし秋以降の流行では、多数の患者が来院されると思われます。新型インフルが今まで通りに弱毒で、軽症ですむのなら、従来の季節性インフルと同じ対処方法でいいのではないかと思います。
電話で様子を聞いて、診察しないでFaxなどで処方箋を発行することが、正式に許可されました。このような方法を活用するのも一つの方法です。
また、発熱患者を分けるのではなく、発熱のない患者を分けて診察する という逆の発想のほうが良いのかとも考えています。
秋までの流行までにまだ余裕があるため、医院のスタッフとさらに検討の予定です。