■みやけ便 第22報 (2010/02/26発行)
■新型インフル情報
パンデミックを起こした新型インフルも、ほとんど話題に上がらなくなりました。本院でもこの一週間は、インフル陽性の方はいませんでした。ウィルスの強毒化も心配なさそうです。
今は、来年以降の流行のことが話題になっています。
おそらく、新型インフルが季節性として来年からは流行することになりそうです。
死亡率6割以上の鳥インフルの関心がやや薄れてきていますが、2009年もエジプトで70人以上が感染し、最大被害国のインドネシアの調査では、ニワトリの中に人に感染するタイプの鳥インフルがあることが明らかになりました。鳥インフルの警戒が必要ですね。
■ウィルス性胃腸炎の流行
おう吐・下痢の胃腸かぜが大流行しています。私自身も2~3回かかりました。
原因となっているのは、ノロウィルスが中心で、ロタウィルスやその他のウィルスが混じっています。
ノロウィルスは、おう吐した吐物の中のウィルスが乾燥して空気中に浮遊して、それを吸い込んで感染します。空気感染のため、家族の中で一人感染すると、次々広がります。予防には塩素系洗剤で拭き取ることが有効ですが、実際には予防は困難です。
ノロウィルスの検査は保険の適応外なので、病院では検査ができません。
集団感染して食中毒が疑われるときだけ、保健所が実施します。
冬には、子どもの間ではロタウィルスによるおう吐・下痢症も流行します。
水様便が米のとぎ汁のように白くなるのが特徴とされますが、必ずしもそうではありません。下痢がひどいときは、ふつうでも白く見えることがあります。
ロタウィルスは便から調べることができます(保険適応有り)。
しかし、検査に手間がかかるため、検査をしている病院はほとんどありません。
結局、ノロウィルスやロタウィルス感染の診断は推測で言っているわけですね。