■みやけ便 第25報 (2010/07/02発行)


■感染症情報


百日咳とならんで、大人の咳で分かりにくいのがマイコプラズマ感染症です。

マイコは子どもでは肺炎を起こすことで有名ですが、大人では、幼児や学童の親がかかりやすくなります。

子どもと違う点は、高熱や肺炎を起こすまでに時間がかかること、長い間原因不明の咳や微熱が続きやすいことです。いったん、大人がマイコにかかると完全に治るまでに時間がかかること、1~2ヶ月にわたり抗生剤を飲まなければいけないことがあります。

若い母親で半年に5回肺炎を繰り返して調べた結果、マイコが原因と分かったことがあります。他の病院で短期間で治療を終えたのが原因でした。また、マイコの血液検査は完全には信頼できないという欠点もあります。

 


■かぜQandA:かぜでどんなときに病院や診療所に行けばよいのですか?


子どもと大人では同じかぜでもずいぶん意味が異なってきます。

小学生くらいになると軽いかぜやちょっとした発熱では自宅で様子をみたり、市販のかぜ薬を飲んで様子をみることが多いと思われます。

しかし幼児では鼻水やくしゃみが原因で中耳炎、副鼻腔炎、結膜炎などを起こしやすくなります。また乳児では鼻がつまると機嫌が悪くなったり、哺乳が悪くなったりします。 またせきもやっかいで、何日も咳き込むうちに喘息のようにゼーゼーと胸が鳴ってくることがあります。

マイコプラズマ感染症といって、肺炎を起こしやすいかぜも幼児期には多発します。このように乳幼児ではかぜを引いたときには、医師の診察を受けた方がよいでしょう。

かぜによる発熱の場合、ふつうは2,3日に解熱するのがふつうです。発熱が4,5日たっても下がらないときには、こじれて肺炎などを起こしていないか、またかぜ以外の病気ではないかと疑ってみる必要があります。このような配慮は小児や大人を問わず重要なことです。

本院では、大人の肺炎は驚くほど若い年代に多く見られます。
これはかぜだからといって無理をして仕事を続けるうちに、肺炎を起こしてしまったせいと考えられます。また、かぜから感染性心内膜炎を起こし、心臓の手術が必要になった人もまれではありません。

かぜは万病のもと 受診のタイミングが遅れると思わぬ恐ろしい目にあうことがありますので注意が必要です。

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