■みやけ便 第29報 (2010/08/03発行)
■熱中症情報
熱中症について間違った常識について一言。
熱中症対策にスポーツ飲料が勧められていますが、スポーツ飲料の中には熱中症に全く役立たない物があります。持久力を高める糖質やアミノ酸補給液には大切な塩分は含まれず役立ちません。また、塩分を含む飲料水でも甘すぎて良くないものがあります。
結局、市販のスポーツ飲料水のどれ一つとっても熱中症予防に絶対といえるものはありません。
一番良いのは、うすめた塩水です。スポーツ飲料水、わずかに塩味のする塩水、ただの水の三種類を交互に等量飲むようにするとよいでしょう。簡単には水分補給の時に、少量の塩なめることです。スポーツを始める前から塩分と水分を補給することも大切です。
■かぜQandA:かぜの原因となるウィルス感染症と細菌感染症はどう違いますか?
ウィルスと細菌の違いを簡単に述べてみましょう。
ウィルスは非常に小さい生物で、電子顕微鏡を使ってのみ観察することができます。
これに対して細菌は何十倍、何百倍も大きく、ふつうの顕微鏡で見ることができます。
細菌は自分の力で増えることができますが、ウィルスは他の生物の中に入り込んで宿主の力を借りながら増えていきます。
人間への病気の起こし方を比べてみると、ウィルスは細胞の中に入り込んで中から作用して発熱などを起こすのに対して、細菌は毒素を作ったり、細胞を溶かすなど細胞の外から作用していろいろな症状を起こしてきます。
小児の例にあげると、急性感染症の約90%はウィルス感染症により引き起こされます。
代表的なウィルス感染症は、各種かぜの他、はしか、風疹、水ぼうそう、おたふくかぜ など多数存在します。
一方、細菌感染症としては、溶連菌感染症、とびひ、細菌性肺炎、急性副鼻腔炎、いろいろな皮膚の化膿症、細菌性腸炎、結核 などがあげられます。