■みやけ便 第33報 (2010/09/30発行)
■感染症情報
猛暑も去り、先週くらいから涼しくなりましたが、感染症の流行は2学期が始まったにもかかわらずほとんどありません。ウィルス性胃腸炎がややふえつつあるものの、ほとんどの感染症は横ばいかやや減少傾向です。その中で10歳代や中・高校生で高熱が出てなかなか下がらず、こじれたりして困ることがあります。猛暑のために体力が落ちて、かぜの力に負けてしまったためでしょうか?
インフルエンザの流行は現在ほとんどなく、9/5~9/11の報告では関東地方、長崎県、浜松市で小流行がみられた程度でした。
今年は猛暑の影響でサンマの漁獲量が例年より少ないようですが、気象変動がインフルエンザの流行にどう影響するか気になりますね。
■かぜQandA:かぜ薬は何日くらい飲むものでしょうか?
病院や診療所で処方される薬には、医師の判断により対症療法のための薬(発熱、頭痛、せき、のどの痛み、鼻水など、かぜの主な症状を軽くするための治療)と抗生物質が主なものです。場合によってはビタミン剤や胃薬が加えられます。
この中で対症療法のための薬は症状が軽くなれば、内服の回数を減らしたり途中で止めることも可能です。ふつうは数日でかぜの症状は軽快することが多いと思われます。
これに対して抗生物質は細菌による二次感染を予防したり、すでに起こっている細菌感染を治療する目的で使用されます。抗生物質が有効に作用するためには一定以上の血中濃度が維持されている必要があります。
そのためには抗生物質は決められたとおりにきちんと飲む必要があります。しかしすべてのかぜの症状に抗生物質が必要なわけではありません。抗生物質の乱用は控えるべきでしょう。