■みやけ便 第44報 (2011/4/1発行)
■感染症情報
3月の不順な天候のせいもあり、A型、B型インフルエンザが比較的多くみられました。A型に比べて、B型はタミフルの効きが悪く、微熱がだらだらと続くことがあります。リレンザの効果はA型、B型ともに良いようです。
今年は新しいインフルエンザの吸入薬が登場しました。1回だけの吸入で効果が現れる新薬ですが、今年は使用する機会がありませんでした。
■かぜQandA:かぜでいくと検尿を受けましたがどうして必要ですか?
かぜでなくても病院や診療所に行くと初めてのときには検尿をするところが多いと思われます。検尿ではおもに尿中に糖やタンパクが出ていないか、黄だんや肝機能障害の目安であるビリルビンやウロビリノーゲン、タンパク質の代謝異常であるケトン体、赤血球や白血球の有無 などを調べることができます。これらの検査で異常が認められた場合には、いろいろな病気発見のてがかりになり、内科診療には欠くことのできない検査です。
かぜの場合でも、食事が取れなくて脱水気味の時には尿検査で異常がみられます。また高熱が出て尿中に白血球が増えていれば急性じんう炎を疑うことができます。また尿タンパクやビリルビン・ウロビリノーゲンの異常があれば、それぞれ腎機能障害や肝機能異常(急性肝炎、閉塞性黄だんなど)を示唆しています。腹痛と尿潜血が認められたら尿管結石や急性膀胱炎などを疑います。
かぜや発熱が内科のいろいろな病気の初発症状のこともあり、かぜ以外の病気発見の手がかりを得るために尿検査は簡単で重要な検査といえるでしょう。