診察室で日常よく見る子どもの病気を解説します
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発熱を訴えて内科診療所を訪れる患者さんの、診断のコツを解説します。よくみられる疾患、忘れてはいけない疾患も紹介しています。
さまざまな検査の中で、血液検査は最も一般的な検査の一つです。
胸部レントゲン所見から考えられる疾患を表にまとめました
腰神経叢は第12胸神経~第4腰神経の前枝から構成されています。仙骨神経叢は第4腰神経~第3仙骨神経の前枝から構成されています。
腰神経叢は脊髄神経から分岐し背中・腹部・鼠径部と下肢のうち大腿・脹脛・足に繋がる仙骨神経叢と相互に連結しているためこれらを合わせて腰仙骨神経叢と呼びます。
■腰神経叢
腰神経叢から分枝する神経の中で内科外来において遭遇する機会の多い臨床的に重要な神経は、外側大腿皮神経、大腿神経および閉鎖神経です。これらの神経は絞扼性神経障害や圧迫による神経障害を起こします。
外側大腿皮神経
骨盤の上前腸骨棘のすぐ下からは、外側大腿皮神経という大腿の前と外側の皮膚へ行く神経が走っています。その神経が骨盤からでてくるトンネルで圧迫されることにより、大腿に痛みを生じる絞扼性神経障害です。
運動障害は伴いませんが、立ったり歩いたりすると痛みが強くなり、しゃがむと軽減します。
大腿外側皮神経痛は鼡径部を圧迫することになる原因(肥満・妊娠・ベルトやコルセットの絞めすぎ、あるいは窮屈なズボンや下着を付けることなど)によって起こるといわれています。
絞扼性神経障害の一つとして知られる外側大腿皮神経痛は感覚異常性大腿神経痛とも呼ばれます。外側大腿皮神経はL2、L3神経根の知覚枝上前腸骨棘の内側の鼠径靱帯での絞扼が最も知られています。
大腿外側部のしびれは臥位など下肢の伸展で増悪し、座位で改善することが多いです。また立ったり歩いたりすると痛みが強くなり、しゃがむと軽減します。
知覚枝のため筋力低下や腱反射異常を伴いません。骨盤内や後腹膜の病気による神経圧迫も原因となる可能性があります。
きつめのズボン・ベルト、肥満、妊娠、腹水、腹臥位での脊椎手術後(12~24%)、ICUの腹臥位などによる鼠径靱帯での絞扼、糖尿病、骨盤内腫瘤、後腹膜腫瘤などが原因として知られています。
発症年齢は15~81歳に及び、症状は大腿外側部の痛みやしびれが73%ですが、多様な吻合があるため大腿前面まで及ぶ場合が26%あります。
大腿外側皮神経は知覚枝であるため、筋力低下や深部腱反射は正常であることが大腿部に感覚障害をきたす神経根症との鑑別点となります。
総合内科の第一歩は神経の仕組みを理解することです。いろいろな症状を神経支配と結びつけることで、病態により一層理論的にアプローチできるからです。