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起立性調節障害、低血圧、神経調節性失神

起立性調節障害

小学校から中学校の思春期前後の子どもが、朝起きにくい、立ちくらみ、頭痛や腹痛、全身倦怠などのからだの不調を訴えるようになると、起立性調節障害が疑われます。起立性調節障害では、一般的な診察や血液検査では異常を認めないことがほとんどです。
起立性調節障害の頻度は約5~10%とたいへん多いのですが、問題になるのは、朝起き辛いため遅刻が多くなったり、欠席しがちなことです。

起立性調節障害では急に立ち上がったり、長時間立っているとフーとして顔色が悪くなったり、気分が悪くなることがあります。ひどくなると意識を失って倒れることがあります。
起立性調節障害は一種の自律神経失調症と考えられます。こうした症状は年齢とともに徐々に消失していきます。

低血圧

大人では低血圧があると、急に立ち上がったときにふらふらしたり、意識を失って倒れることがあります。これは急に立ち上がったときに、血液が頭から体の方に重みのために移動して、一瞬、頭に血液が流れにくくなるためです。こういう状態を起立性低血圧と言います。
高齢者ではふだんの血圧は正常でも、夜トイレに立ったときや排尿後に、同様の理由で意識を失うことがあり注意が必要です。

予防のためには急に立ち上がらないようにすること、とくに排尿後は急に立ち上がらないようにすること、万一意識を失いそうになったときには腰掛けたり、横になるなど頭を低くすると良いでしょう。

一般の方が間違いやすいのは、低血圧と貧血です。貧血は血液検査で血色素量が低下している状態です。貧血の原因はいろいろありますが、最も多いのは女性の鉄欠乏性貧血で、子宮筋腫などが原因で生理の出血が多くなったときに起こりやすくなります。
起立性低血圧は貧血に関係なく、その人の体質によって起こるものです。高血圧で治療中の人が薬によって、起立性低血圧を起こすことがあります。いわゆる脳貧血とは、次の述べる神経調節性失神をさし、真の貧血のことではありません。

神経調節性失神

神経調節性失神について(詳しくはクリックしてください)

起立性調節障害や低血圧、神経調節性失神などで起こるフーとするめまいは、脳の血流が一時的に悪くなったときに起こります。不整脈で起こるめまいや失神は、心臓から血液が送り出せなくなるために起こるものです。両者ともひどくなると意識を失って倒れてしまいますが、たいへん危険です。

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