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パズルで分かる不整脈心室頻拍、心室細動 

パズルで分かる不整脈

心室頻拍、心室細動

心室頻拍とは

心室頻拍の心電図

心室頻拍は短い時間(30秒以内)や心拍数がそれほど多くない場合では、自覚症状はほとんどありません。しかし、長く続くとドキドキとする動悸や息切れを自覚することがあります。さらに長く続くとめまいやふらつき、そして失神発作を起こすことがあります。

*頻拍中の心電図波形が単一なものを単形性心室頻拍、波形が一つ一つ違い波打つように崩れたものを多形性心室頻拍とかトルーサ・ド・ポアントと呼びます。多形性心室頻拍は最も危険な致死性不整脈の一つで、心室細動と同じく心肺蘇生など早急な処置を必要とします。

心室細動とは

心室細動の心電図

心室細動では、心臓が波打つような動き方しかできなくなります。心室の拍動が著しく弱くなり、十分な血液を心臓から脳に送り出すことができなくなります。そのため、フーとするめまいを生じたり、失神発作を起こすため、非常に危険な不整脈です。死に至る不整脈なので、ただちに心肺蘇生を施す必要があります。

心室細動と心室頻拍の違い

心室頻拍では心拍数が約300/分以下で心室は規則的な興奮をします。心室細動は心臓がけいれんを起こしている状態で心拍数は約300/分以上です。心室が不規則な動きをするので意識を失い、適切な処置が行われないと死に至ります。心室頻拍では意識を失わない場合もありますが、心室頻拍から心室細動に移行すると意識を失って死に至ることもあります。

やや詳しい説明

■心室頻拍

心室頻拍を起こす心臓病には、心筋梗塞(こうそく)、心筋症(拡張型、肥大型)、不整脈性源性右室心筋症、心サルコイドーシス、弁膜症、先天性心疾患などがあります。

こうした心室頻拍は多くが危険なものです。心拍数が極端に速くなると、血圧が低下し、意識がもうろうとなりやがて意識を失います。また致命的な心室細動に移行することがあるので、一刻も早い治療が必要になります。

心臓病がないのに心室頻拍が起こることもあり、それらを原因が分からない特発性心室頻拍と呼びます。

特発性心室頻拍は大きく分けて二つのタイプがあり、①右心室流出路(左脚ブロック型)や左室流出路(右脚ブロック型)から出るものと、②左心室中隔側から出るものとに分かれます。前者は胎児期に持っていた「発電所」が復活して、どんどん電気を流してしまうために出る不整脈であり、後者も先天的な要因によって電気の旋回が起こるものと考えられています。

特発性心室頻拍は大きな心臓病がない場合が多く、頻拍が起こっても心室細動に移行することはありません。しかし、まれに(数%以下)突然死する人もいます。特発性と言われても、意識を失うような症状がある場合は要注意です。

■心室細動

心室細動は心筋梗塞や、心筋症の人で出やすくなります。一方、心筋や弁膜に異常がなく、見かけは健常な心臓を持っている人に心室細動が起こる場合もあります。運動中に突然死する原因の多くは心室細動ですが、隠れた心臓病を持っているのにそれに気づかないで、ジョギングや激しいトレーニングをして心室細動になってしまう人が少なくありません。

日本における突然死は年間約8万人と推定されています。およそ半分が心臓病による突然死で、毎日100人以上の方が亡くなっています。そして心臓突然死のほとんどは心室細動が原因です。心室細動を起こすと3~5秒で意識を失い、呼吸が停止します。

心臓マッサージなど心肺蘇生術を施すことによって除細動器(AED)の到着まで救命時間をいくらか持ちこたえさせることができますが、心肺蘇生術だけで救命はできません。発症から1分経過するごとに10%ずつ救命率が低下するといわれており、少なくとも5分以内、それもできるだけ早期の除細動(AED)が救命にとって大切といえます。

ふだん健康に過ごしている人に心室細動が突然起こることがあります。原因として、血液中のミネラルバランスが崩れて起きるもの、胸部にボールなどが当たった刺激(心臓しんとう)や落雷や感電によるショックで心室細動を起こす場合があります。また薬剤の副作用として起こることがあります。

小児期や青年期に次に挙げるような特徴のある症状や心電図所見を認め、心室細動が起こることがあります。

  • ブルガダ症候群
  • 早期再分極症候群、J波症候群
  • QT延長症候群
  • QT短縮症候群
  • 不整脈源性右室心筋症
  • 特発性心筋症
  • カテコラミン誘発多形性心室頻拍

学校検診や職場健診などの心電図検査において、これらの所見を見つけるのは大きな目的の一つです。それぞれの心電図所見については、詳しく述べられたサイトがありますので、検索の上ご覧下さい。

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