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内臓脂肪とメタボリックシンドローム(5)

5- 内臓脂肪を減らすには

Dr.みやけ

ウォーキングや足踏み、ストレッチなどの簡単な運動で、内臓脂肪を減らしましょう。

まず3kgの減量を

内臓脂肪→皮下脂肪の順に蓄積するため、外見上肥満の明らかな人は皮下脂肪だけでなく、内臓脂肪も蓄積していると考えて良いでしょう。

では内臓脂肪と皮下脂肪、どちらが減らしやすいでしょうか?
答えは「内臓脂肪」です。体重が増えると容易に内臓脂肪が蓄積しますが、逆に減量するとまず内臓脂肪が減り始めます。このことは健康管理の上でたいへん重要です。肥満の程度にかかわらず、約3kg減量すると内臓脂肪がかなり減少すると言われています。

「減量と言ってもそんなに簡単でない」と考える方に

体重が減らなくても一日に合計で8,000~10,000万歩 歩くと内臓脂肪が減ると言われます。さらに特別に歩くことをしなくても、立つ仕事、立つ時間が長い人ほど内臓脂肪が少ないことが知られています。掃除や庭仕事、買い物なども含まれます。

また、ストレッチ運動や筋肉トレーニング(たとえばスクワットなど)を行うと、筋肉の脂肪を燃焼させて減らすことができます。

歩くのと走るのとの違いは? 上手な歩き方

歩く姿をよく目にしますが、歩く目的は何でしょうか?

  1. 体重を減らすため、
  2. 足腰を鍛えるため、
  3. 健康のため、

の3つが目的として考えられます。

体重を減らす、ランニングとウォーキングの消費カロリー

歩いた時、走った時の消費カロリーなどの比較です(下表)。

(表:ランニングとウォーキングの比較)
(表:ランニングとウォーキングの比較)

1時間歩いたときの消費カロリーは3.3kcal/分×60分=約200kcalです。白米は100gあたり約168キロカロリーだと言われています。ご飯100gは茶碗1杯よりもやや少ないくらい量になるそうです。1時間歩いてもほぼ茶碗1杯に相当するカロリーを消費するだけなので、歩くだけでは体重は減りにくいことが分かります。

軽いランニングでは消費カロリーは約3倍になります。消費カロリーを大きくするためには、効率よく早く走るよりも、太ももをできるだけ上げながらゆっくりとした速さで走る方が消費カロリーは大きくなります。
自動車で低速で走る方が、燃費が悪くなることからも分かります。体重を減らすためには、ゆっくりと走り消費カロリーを多くする(燃費を悪くする)方が効果的です。その方が膝や足腰の負担も軽くなります。

早朝ウォーキングの注意

太陽の昇りきらない早朝に歩いている人をよく見かけます。夏の暑くなる時期は良いのですが、気温の下がる冬はお勧めできません。
早朝には血圧が上がる早朝高血圧があります。冬の最も気温が下がる早朝は、血圧が上がりやすい時間帯に重なります。その時刻に合わせるように外に歩きに出かけるのは、お世辞にも健康に良いとは言えません。冬は暖かくなる日中に歩く方がよいでしょう。

足腰を鍛えるウォーキング

歩くのは簡単なように見えても、足腰を鍛えるためにはむつかしい運動と言えます。

(イラスト:上手な歩き方)
(イラスト:上手な歩き方)

足腰を鍛えるための上手な歩き方とはどうすればよいのでしょうか?
自宅でもできる簡単な良い方法があります。太ももをできるだけ高く上げるようにして、左右の腕を大きく振りながら、その場で足踏みをすることです。実際にしてみると、すぐに息が切れてくるのが分かります。
自宅でもできる簡単な方法ですが、天気や気温に左右されず、足腰や膝を痛める危険性も少なく、安全かつ効率的な歩き方です。同時にその場でストレッチ体操をすると効果はいっそう上がります。

膝が痛い人でもできるとっておきの運動を紹介します(下イラスト)。

(イラスト:その場でできる体操)
(イラスト:その場でできる体操)

健康のために、一日8000歩以上を目指しましょう

健康のためというのが最も大切な歩く運動の目的です。歩くことで内臓脂肪を燃焼できるのが健康に良い一つの理由です。
一日8,000~10,000万歩 歩くのが望ましいです(15~20分間歩き続けると約2,000歩になります)。そうすると一日30~40分程度余分に歩くことになります(10分間を3~4回でもかまいません)。食後の運動が好ましいのですが、実施可能な時間でかまいません。

歩くのが無理という人には、座る時間よりも立つ時間を増やすようにしましょう。掃除や庭仕事、立ち仕事も含みます。できるだけ通勤や買い物、階段は歩くように心がけましょう。その場で足踏みやスクワットをすると、よりいっそう効果が上がります。

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