Q8:食物の低アレルゲン化について教えてください。
A8:食物アレルギーといっても、食物全体がアレルゲンになるのではなく、食物中のタンパク質の一部が主要アレルゲンなので、これらを処理したり、除去できれば食べられる可能性があります。これを低アレルゲン化といいます。
主要アレルゲンは加熱に強い場合が多いのですが、加熱はもっとも簡単な低アレルゲン化の方法で、マグロはだめでも高圧加熱処理によりタンパク質が分解しているツナ缶は食べられることがあります。
卵白を加熱して熱に強いオボムコイドは水洗いして除去するという方法もあります。発酵でも低アレルゲン化され、大豆アレルギーでもしょうゆ、みそ、納豆は食べられる場合もあります。
牛乳はペプチドまで分解することで、米はタンパク成分を除去することで低アレルゲン化食品が製品化されています。今後は、主要アレルゲンのみを除去するなど、IgE抗体結合部のみを取り去るといった方法が可能になると思われます。
参考文献:
1) 独立行政法人環境再生保全機構「ぜん息予防のための よくわかる食物アレルギーの基礎知識」
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