熱があるかぜの症状No頸部のリンパ節のはれYes手足に発疹Yes熱は軽いNo ときは・・・
川崎病がまず第一に考えられます。
川崎病はできるだけ早く気がついて、治療を開始することが合併症の予防に重要です。原因の分からない高熱と発疹が持続する場合には、躊躇しないで医師の診察を受けるようにしましょう。
川崎病では発疹が現れる前に、頚部に大きなリンパ節のはれを生じることがしばしばあります。リンパ節は100円硬貨から500円硬貨大、またはそれ以上の大きなもので、さわらなくても見ただけで首やあごの舌のはれに気がつくほどです。左右がはれることもありますが、どちらか一方に、一つだけはれることも多くあります。
早期発見・早期治療の立場から発熱とリンパ節の大きなはれがみられたら、すぐに医師の診察を受ける必要があります。
診断のポイント
EBウイルス感染症(伝染性単核症)やはしか(麻疹)でも高熱に加えて、頚部リンパ節のはれや発疹がみられます。しかしEBウイルス感染症では発疹は出てきません。また はしかではリンパ節の大きなはれはみられません。
EBウイルス感染症は小児期にかかると症状が軽くてすみますが、青年期にかかると扁桃炎と高熱、頚部のリンパ節のおおきなはれといった症状がみられるようになります。
血液検査では特徴的な異型リンパ球と肝機能障害がみられ、抗体値の上昇が認められたら診断は確定します。
はしか(麻疹)も高熱が一週間近く持続し、3日前後から顔や体全体に赤い発疹を生じてきます。
しかしはしかでは頚部のリンパ節のはれをみることは少なく、発熱後3日前後に口の中に白い斑点(コプリック斑)をみたり、特徴的な発疹や経過から診断はむずかしくはありません。
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