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急病センター受診の前に・・・パズルで分かる「子どもの病気」

子どもの急病:ひきつけ・けいれん

急病センターでよく見られる症状 「 ひきつけ 」があるときは・・・
(↓症状について、詳しくはこちらをクリックしてください)
・家庭の医学-子ども-熱性けいれん
 

( ひきつけ・けいれん )こんなときは急いでみてもらいましょう!

ひきつけとけいれんは同じ意味で使われることがしばしばあります。子どものけいれんの主な原因は、熱性けいれんとてんかんの2つです。これに次いで多いのが、泣き入りひきつけ(激しく泣きしゃぐるとき一時的に起こり、憤怒けいれんともいわれます)や良性乳児けいれんです。

子どものひきつけの原因は起こる年齢で異なってきます。

生後48時間以内 低酸素血症や頭蓋内出血などの出産時の障害や低血糖、低カルシウム血症など代謝異常によるけいれんが多くなります。
生後1週間以内 低カルシウム血症や低マグネシウム血症などの代謝異常や感染症によるひきつけが多くなります。この時期は全身けいれんを起こすことは少なく、多くは小さな発作(無呼吸、異常な眼球運動、異常な手足の動きなど)で、発作を見落とさないようにすべきです。
生後1歳まで 髄膜炎や脳炎などの感染症によるものの頻度が高くなります。ロタウィルスによる乳児げり症や軽い頭部外傷、入浴などで起こる良性乳児けいれんもこの時期に起こりやすいものですが、治療はまず必要ありません。最近はビタミンKの予防投与で少なくなりましたが、生後1~2ヶ月では母乳栄養児のビタミンK欠乏による頭蓋内出血も忘れてはなりません。
1歳~3歳まで 最も多いのは熱性けいれんです。泣き入りひきつけ(憤怒けいれん)は3歳を過ぎるとほとんどみられなくなります。髄膜炎や脳炎、最近増えている幼児虐待による頭部外傷によるひきつけにも注意が必要です。
4歳以後 てんかんによるけいれんが多くなります。てんかんは100人に一人起こるといわれています。

( ひきつけ・けいれん )引きつけ時の処置

ひきつけが家庭や学校で起こったときの正しい対応の仕方を知っておく必要があります。

  1. ふつうは数分間でおさまるので、あわてたり恐怖心を持たずに冷静に対処する、発作の様子をよく観察する、
  2. けがをしないように、安全な場所に寝かせる、
  3. できるだけ安静にして、たたいたりゆすったりしない、衣服をゆるめる、
  4. 吐きそうなときやつばなど多いときは顔を横に向ける、
  5. 舌をかむことはまれなので、口の中にタオルなどは入れない、

( ひきつけ・けいれん )こんなときは救急車を

  1. 発作が10~15分以上続くとき、意識が戻らないうちに次の発作が起こるとき、
  2. けいれんの重積発作(けいれんが30分以上続くか、発作が短くてもけいれんが30分以上断続的に繰り返し、その間ほとんど意識が回復しないとき)

は、生命の危険や後遺症などを残しやすく、緊急性がきわめて高くなります。

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