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急病センター受診の前に・・・パズルで分かる「子どもの病気」

子どもの急病:気管支喘息

急病センターでよく見られる病気 「 気管支喘息 」とは・・・
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(気管支喘息)こんなときは急いでみてもらいましょう!

軽い喘息発作のとき、夜遅くに病院を探して回るのも子どもにとっても親にとってもたいへんなものです。どの程度の発作のときに急いでみてもらうほうがよいのでしょうか?喘息発作といっても子どもによって発作の起こり方が違うため、ふだんからかかりつけの医師と相談をしておく必要があります。

ここでは喘息発作が起こったときの「発作の程度」の診断基準とふだんからの発作の起こり方から「喘息発作の重症度」の判定基準とについて述べてみます(日本小児アレルギー学会による)。

発作程度の判定基準

発作の程度を判定することは、急な発作時の的確な治療法の選択に重要なばかりでなく、長期にわたる管理の上で次に述べる「喘息の重症度」を判定する基準になります。

小発作
  • 軽い喘鳴はあるが呼吸困難はなく、ときに軽い胸の陥没する呼吸を伴うこともある。
  • 遊びや睡眠、食事はふつうにでき、ふつうに会話もできる。
中発作
  • 明らかな喘鳴と胸の陥没する呼吸を認め、呼吸困難がある。
  • 遊びもやや困難で、睡眠もとりにくくときどき目をさます、食事も少ししか食べない。
  • 元気も少なく、口数も少なくなり、話しかければ返事をする程度。
大発作
  • 著しい喘鳴、呼吸困難、寝ていることができなくなり座り込むようになり、チアノーゼ を認めることもある。
  • 遊ぶことはできなくなり、睡眠もできなくて座り込む、食事も食べることができない。
  • 話しかけても返事ができない。

 

喘息の重症度の判定

ある期間にどの程度の喘息発作が、何回起こったかを指標にして判定されます。

間欠型
  • 年に数回、季節性にせきや軽い発作が起こる
  • ときに呼吸困難を伴うこともあるが、吸入により短期間でよくなり持続しない
軽症持続型
  • せきや軽い発作が1回/月以上(1週に2回は起こらない)
  • ときに呼吸困難を伴うが持続は短く、日常生活が障害されることは少ない
中等症持続型
  • せきや軽い発作が1回/週以上、毎日は持続しない
  • ときに中・大発作となり日常生活が障害されることがある
重症持続型1
  • せきや軽い発作が毎日持続する
  • 週に1~2回、中・大発作となり日常生活や睡眠が障害される
重症持続型2
  • 重症持続型1に相当する治療を行っても症状が持続する
  • しばしば夜間の中・大発作で時間外受診し、入退院を繰り返し、日常生活が制限される

 

(気管支喘息)救急病院に行く必要のあるとき

日本小児アレルギー学会の「発作程度の判定基準」を参考に、小発作の程度なら自宅で様子をみることが可能でしょう。しかし中発作、大発作の場合には、急いで救急病院やかかりつけの病院で診察を受ける必要があります。

また自宅で吸入を指示されている場合も、1.ネブライザー吸入で呼吸困難がほとんど変わらないとき、2.発作の様子がきつそうでチアノーゼがあったり、水分を飲むことができない場合、3.ふだんから発作が頻繁に起こっていて、薬をたくさん使用しているとき、4.救急病院で吸入や点滴を受けていったん自宅に帰ってもまだ発作がよくならないとき などは急いで救急病院に行く必要があります。

1.チアノーゼがきついとき、2.話もできないような興奮状態(意識レベル低下の前兆)、3.意識レベルの低下、徐脈、呼吸が浅く弱くなる などがみられたら救急車を呼んでください。

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