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急病センター受診の前に・・・パズルで分かる「子どもの病気」

子どもの急病:急性感染症

急病センターでよく見られる病気 「 急性感染症 」とは・・・
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・家庭での医学-子ども-子どもの熱
・家庭での医学-子ども-急性気管支炎・肺炎
 

(急性感染症)こんなときは急いでみてもらいましょう!

子どもは大人と違って、さまざまな感染症にかかることがあります。子どもの急性感染症のおもな症状は、発熱と発疹、その他の症状に分けることができます。

発熱がおもな症状 かぜなどの急性上気道炎、急性気管支炎、肺炎、髄膜炎・脳炎、インフルエンザ、突発性発疹、プール熱(咽頭結膜熱)、川崎病など
発疹がおもな症状 麻しん、風しん、突発性発疹、りんご病(伝染性紅斑)、水ぼうそう(水痘)、ヘルペス感染症、手足口病、溶連菌感染症、ぶどう球菌感染症、川崎病など
その他の症状 感染性胃腸炎(おう吐・げり)、急性中耳炎(耳の痛み)など

これらの子どもの病気はいずれも大切な病気で、診断を早期につけて適切な治療を受ける必要があります。しかしこれらの病気であっても、夜間に急病センターや救急病院を受診する必要があるかどうか疑問に思うことがあります。
多くの急病センターでは、夜間や休日にはたくさんの子どもの診察をしなければなりません。医師の疲労感も強く、応急処置をほどこして夜間や休日は様子をみるようにして、翌日の診察を受けていただくようにお願いをすることが多くあります。

急病センターでは緊急性の高い危険度の高い病気か、一晩(または休日の間)様子をみることができるかどうかの判断がおもになりがちです。医師からの説明も不十分になりやすく、夜間にせっかく急病センターを受診しても不快な印象を持たれた方も多いことでしょう。
また多くの急病センターでは、投薬も一日だけや二日までで、平日の専門の医師の診察をできるだけ早期に受けて頂くとされています。

このようにできることなら子どもの急性感染症の多くでは、夜間や休日は様子をみるようにして、昼間にかかりつけの医師の診察を受けるほうが安心といえるでしょう。
子どもの急病の多くが発熱をおもな症状としています。上にあげた発熱をおもな症状とする病気の多くでは、夜中に急に高熱が出始めても、発熱初日の夜は自宅で様子をみても急に悪くなることは考えられないでしょう。反対に発熱が続いていて、夜間にあわてて急病センターを訪れるのは、親の不注意を責められても仕方ありません。

子どもの発熱が3~4日以上続くときには、かぜがこじれて肺炎を起こしていないか、何か他の感染症が原因ではないかと常に疑っていく必要があります。発熱が4日以上続くときにはあわてて夜間に急病センターを訪れるのではなく、昼間のうちにかかりつけの医師の診察を受けておくことが大切です。

発熱の4日のルール

ふつうかぜなどの一般的な感染症の多くは3日以内に熱が下がってくるのがふつうです。4日以上熱が続くときには、かぜがこじれて肺炎を起こしていないか、他の感染症が原因ではないかと常に疑っていく必要があります。そのため血液検査や胸部レントゲン、髄液検査などの検査が必要になることがあります。
このような検査は急病センターや夜間の救急病院では困難なことがあります。昼間のうちに診察を受けておく必要があります。

夜間でも急いで診察が必要な感染症: 髄膜炎・脳炎は、一時も早く診察を受け、治療を開始する必要があります。激しいおう吐やげりによる脱水症が強い感染性胃腸炎では、夜間でも点滴を受けておく必要があります。
急性中耳炎は激しい痛みのため、急病センターを訪れるのもやむを得ませんが、耳鼻咽喉科の医師がいる急病センターは少ないでしょう。痛みを軽くするために解熱・鎮痛作用のある座薬を使用したり、耳の後ろを氷で冷やすなどの応急処置で痛みを軽くして、翌朝に専門の医師の診察を受けるようにしましょう。

上にあげた感染症の多くは、肺炎を含めてあわてて夜間に急病センターを受診しても、翌朝まで待って診察を受けても、治療の効果にはそれほど違いはみられないでしょう。

感染症による高熱が原因で起こる熱性けいれんは、ほとんどの場合それほど怖いものではありません。慣れてくると自宅でも十分に対応が可能ですが、始めてのひきつけの場合、あわてて急病センターに駆け込むのは仕方のないことでしょう。

(急性感染症)診察のポイント

熱性けいれん、意識障害など子どもの状態が急変したときを除いては、高熱が出たときにはできるだけ昼間のうちに診察を受けておくようにしましょう。

発疹が原因で急を要する病気は、少ないので翌日に診察を受けても大きな差は少ないでしょう。川崎病はさまざまの皮膚の変化が現れますが、川崎病の初期症状は高熱と頚部のリンパ節のはれがおもなものです。

感染症ではありませんが、じんましんは苦痛が強いため急病センターを訪れて薬をもらうほうが楽になります。

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