パズルで分かる「子どもの病気」子どもの熱 

急病センター受診の前に・・・パズルで分かる「子どもの病気」

子どもの熱

熱があるかぜの症状No頸部のリンパ節のはれYes手足に発疹No熱は軽いNo ときは・・・

原因不明の発熱と頚部リンパ節のはれはいろいろな病気が考えられ、医師の診察が不可欠です。 川崎病EBウィルス感染症、いろいろな血液疾患、呼吸器疾患などいろいろです。

川崎病はできるだけ早く気がついて、治療を開始することが合併症の予防に重要です。原因の分からない高熱と発疹が持続する場合には、躊躇しないで医師の診察を受けるようにしましょう。
川崎病では発疹が現れる前に、頚部に大きなリンパ節のはれを生じることがしばしばあります。リンパ節は100円硬貨から500円硬貨大、またはそれ以上の大きなもので、さわらなくても見ただけで首やあごの舌のはれに気がつくほどです。
左右がはれることもありますが、どちらか一方に、一つだけはれることも多くあります。早期発見・早期治療の立場から発熱とリンパ節の大きなはれがみられたら、すぐに医師の診察を受ける必要があります。

EBウィルス感染症は小児期にかかると症状が軽くてすみますが、青年期にかかると扁桃炎と高熱、頚部のリンパ節の大きなはれ といった症状がみられるようになります。
血液検査では特徴的な異型リンパ球と肝機能障害がみられ、抗体値の上昇が認められたら診断は確定します。

子どもの血液疾患(白血病など)でも原因不明の発熱、頚部リンパ節のはれが起こることがあります。貧血が進行するために顔色が悪くなったり、食欲や元気がなくなるなど、母親がわが子の異常に気がついて受診されます。

診断のポイント

20歳から30歳の若い年代でも発熱と頚部のリンパ節の大きなはれのために受診されることがあります。
他にかぜの症状はありませんが、39度以上の高熱が2,3日続いてから受診されることが多いようです(若者の多くは、そのうち治るだろうと様子をみてから受診されます)。川崎病は大人では考えられませんが、こようなときはまずEBウィルス感染症を疑って血液検査を行います。
血液検査で特徴的なリンパ球(異型リンパ球)や肝機能障害、さらに抗体価の上昇があれば診断は確定します。しかし血液検査で全く異常が見られずに高熱だけが何日も持続することがあります。若者で原因不明のリンパ節の大きなはれと発熱がみられたら、高熱が何日も持続することが予想され、患者にあらかじめよく説明をしておく必要があります。

また同じように若者で扁桃炎と頚の大きなリンパ節のはれで受診されることがあります。もともと扁桃炎はリンパ節のはれを起こしやすいのですが、明らかにリンパ節の大きさが大きい場合、高熱が何日も持続することが予測され、患者にそのことをよく説明しておくことが、不安感を軽減するためにも必要です。
これらは病名をつけることは困難ですが、ある種の(EBウィルスに類似した)ウィルス感染症と思われ、高熱が2週間前後続いた後に、自然に治っていきます。

前のページに戻る

※このサイトは、地域医療に携わる町医者としての健康に関する情報の発信をおもな目的としています。

※写真の利用についてのお問い合わせは こちら をご覧ください。

パズルで分かる子どもの病気

パズルで診断する

急病センターでよく見られる病気

急病センターでよく見られる症状


 上に戻る