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総合内科のアプローチ ~臨床研修医のために~発熱 > 周期性発熱症候群 

総合内科のアプローチ ~臨床研修医のために~ 臨床研修医のみなさんへ、Drみやけの診断の「虎の巻」をお教えします。

発熱 〉発熱や関節の痛みを繰り返す「周期性発熱症候群」

発熱や激しい痛みを繰り返す「周期性発熱症候群」という一群の病気があります。原因は病原体から体を守る免疫システムの異常という新概念の疾患です。

病原体への初期攻撃を担う「自然免疫」の遺伝子の一部の変異により、病原体がいないのに炎症が起こる病気を総称して「自己炎症性疾患」といいます。1999年に提唱された新しい疾患概念で、周期性発熱症候群も含まれます。

その代表的な疾患の一つが家族性地中海熱FMFです。FMFはIL-1βという物質が体内で過剰にできて、全身に炎症を引き起こします(下イラスト)。重症の場合、腎臓や心臓などの機能低下を起こすこともあります。地中海沿岸地域で多発し、国内患者は約500人と推定されています。

家族性地中海熱FMFで炎症が起こる仕組み(家族性地中海熱FMFで炎症が起こる仕組み)

同症候群のうち、IL-1βが絡む病気にはほかに、TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)、メバロン酸キナーゼ欠損症(MKD)、クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)がありますが、推定患者数はいずれもFMFより少ないです。

PFAPA症候群

PFAPA症候群は1987年に初めて報告されました。一般に2~5歳で発症する小児科の疾患ですが、成人発症(25.3±8.3歳)の報告もあります。Clockwork periodicityと表現される規則的な周期熱に、アフタ性口内炎、咽頭炎、頸部リンパ節炎を伴います。

特異的なマーカーはなく、

  1. 5歳未満発症の規則的な周期熱、
  2. 上気道感染がなく、アフタ性口内炎、頸部リンパ節炎、咽頭炎のいずれか1つを伴う、
  3. 周期的好中球減少症の除外、
  4. 間欠期の症状消失、
  5. 正常な成長と発達

の5項目からなるThomasの診断基準により診断します。

本症は遺伝性はないとされています。正式な調査は行われていませんが、日本では概算で1/10,000人はいると考えられています。成人発症はまれと言われてきましたが、最近では成人で発症する例や思春期を過ぎても自然寛解しない例も見つかっています。

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