熱があるかぜの症状No発疹Yes体全体に水ほうYes ときは・・・
水ぼうそう(水痘)、ヘルペス性口内炎、手足口病、ヘルパンギーナ などが考えられます。
水ぼうそう(水痘)は流行などから容易に診断できます。特効薬(アシクロビル)による治療もあり、早いうちに治療を開始すると極めて有効です。
発熱は流行の時期によって高熱が2,3日持続するときと軽い発熱ですぐに解熱するときがあります。
ヘルペス性口内炎は一歳過ぎたころからみられるようになります。
3日前後の高熱の後、口唇や舌に小さな水ほうや口内炎が多発してきます。同時に歯ぐき(歯肉)も赤くはれて出血しやすくなります。
単純ヘルペスの初感染によるもので、特効薬(アシクロビル)による治療で速やかに軽快します。
手足口病の手足の発疹も特徴のある水ほうとして現れてきます。
発熱はあっても微熱程度のことが多いのですが、流行の年によっては高熱が先に出ることがあります。手足の水ほうに加えて小さな口内炎を伴います。
ヘルパンギーナ でははじめに高熱が出てきます。ほぼ同時か1,2日遅れてのどの奥、口蓋垂のよこに口内炎がいくつか集まって出てきます。
口を開けただけでは見にくいことがあり,舌を何かで押さえた方が見つけやすくなります。夏かぜの一つとして有名で、保育園などで流行してきます。
口内炎の場所にかかわらず、夏かぜで高熱と口内炎がみられたら広くヘルパンギーナと呼ばれることがあります。
診断のポイント
アトピー性皮膚炎の子どもでは体や顔の一部に単純ヘルペスによる水ほうが多数出てくることがあります。カポシー水痘様発疹症とよばれます。
小さい子どもや高熱が持続するときには、入院して治療を受けたほうがよいでしょう。
また1,2歳までの小さい子どもに高熱とともにやけどのときにできるような比較的大きな水ほうができて、次々と体全体に広がっていくことがあります。
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群といわれます。ブドウ球菌によるとびひの重症型と考えられ、入院して治療を受ける必要があります。
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