最近のニューヨーク事情-その1
テロ事件(ツウィンタワー事件)の後、警備が強化されたためか、最近のニューヨークの町はきわめて安全になりました。一昔前、ニューヨークの町は子ども連れでは歩けなかったことを思うと、隔世の感があります。
2003年夏ニューヨークの大停電のとき、ちょうどニューヨークにいましたが、混乱もなく人々が落ち着いて助け合っている様子はたいへん印象的でした。
夜の地下鉄は避ける、夜やむを得ず乗るときは人が多い車両に乗るようにする(警察官も乗っている車両)などのルールはありますが、人通りの絶えない大きな通りでは(タイムススクエアーなど)夜遅くまで安全に歩けます(中心部からはずれた人通りの少ない通りは一人歩きはしないように)。
町を歩く黒人の人たちはおとなしく問題を起こすことは少ないそうですが、メキシコ系の人たちが場所によっては目を合わすと文句を言ってくることがあるそうで注意。
ニューヨークの旅行でまず気をつけたいのは喫煙に関することです。喫煙は空港、ホテルロビー、ホテルの室内、レストラン、バーなどあらゆる建物内で禁止されています。
アメリカは規則には厳しい国なので、ホテルの室内でこっそりたばこを吸うのは厳禁です。もしスプリンクラーが作動でもしたら、莫大な罰金を請求されます(実際にそのような例もあるとのこと)。たばこを吸うことができるのは通りだけです。ビジネスマンが通りで一服しているのをよく目にします。
ニューヨークの町で地下鉄に乗るのは不安、タクシーも言葉が心配という人は思いきって歩いてみてはどうでしょうか?
ニューヨークは碁盤の目のように通りが整備されており、交差点には必ず通りの名前がきちんとついているので迷うことはまずありません。歩いて一つのstreetが1分、ひとつのavenueが3分くらいなので、地図から目的地までおおよその時間が計算できます。歩くと思わぬ出来事に会うことができ、たいへん楽しいものです。
そうは言っても歩くばかりではたいへん疲れてしまいます。気軽に利用できるのはタクシー(yellowcab)です。
Yellowcabはいたるところを走っており、捕まえるのには苦労しません。他の町では流しのタクシーを捕まえることはしませんが、ニューヨークでは空きのタクシーを見つけたら(車の上のランプが点灯しています、乗車しているタクシーや仕事帰りのタクシーは消えています)、大きく手を上げて通りに歩み出てタクシーを止めましょう。
Yellowcabのほとんどは公認ですが、たまにそうでないものもあるそうです。公認のcabは車体に公認番号がついているのすぐに分かります。公認cabはメーター式なので料金もはっきりしています。チップは15~20%ですが、助手席に乗ったとき、大きな荷物をトランクに入れたときは余分に1ドル、荷物の個数×1ドルを忘れないようにしましょう。
行き先は、「××street and ××avenue」 というと間違いなく伝わります。自分でドアーを開けて乗りますが、乗る前にwhereと聞かれて近い所では乗車拒否されることがあります。
乗車拒否が続いて困ることがありますが、そんなときは先に乗り込んでから行き先を言うのも方法です。タクシーを探しながら通りに立っていると、黒塗りのハイヤーが声をかけてくることがあります。法外な料金を請求されることがあるので、避ける方が無難です。
テロ事件以降、ニューヨークの観光スポットの警備が強化され、たびたび警備員のチェックを受けるようになりました。そのたびに金属類や金属のベルトなどをはずしては探知機をくぐる必要がありたいへん面倒です。
はずした金属類やカバン類を受け取るのをうっかり忘れたり、そこをねらった泥棒がいるとかで注意が必要です。現在ロックフェラービルやクライスラービルは一階部分だけ観光できますが、上階には上がれません。写真撮影も警備員が飛んできて中止するように言われます。
エンパイアーステイトビルは80階で乗り換えて、86階の展望台に上がることができます。ニューヨークの町を一望できますが、金網越しにスモッグにかすむ町並みはそれほどきれいなものではありません。時期によっては(年末年始など)、夜遅くまで長蛇の列で、1~2時間待ちのことがあります。
歩いていて困るのはトイレのこと。しかし実際にはニューヨークでトイレに困ることはほとんどないでしょう。ペーパーもついています。
美術館や博物館はトイレが完備していますし、レストランや喫茶店でも利用できます。一流ホテルでは困ったときトイレを使うことができますが、二流ホテルでは宿泊者に限っているところもあります。
デパートは日本のように充実していなくて、2ヵ所くらいしかありません。ソーホーなどダウンタウンではトイレを見つけるのに少し困るかもしれません。ヨーロッパのようにトイレ料金を取られることはありません。
ニューヨーク市は水道水は飲料水として利用できると宣伝しているそうですが、実際に飲んでいる市民は少ないそうです。したがってボトルに入った水を購入することになりますが、コンビニは町のあちこちにあり困ることはないでしょう。
最近のニューヨーク事情-その2
アメリカを旅行するときに頭を悩ますのがチップの問題です。タクシーやポーター、ホテルの枕もとのチップなどは現金で渡すことができるので、ある意味では簡単です。タイミングや渡し方で悩むのがレストランのチップです。レストランのチップは時代により、地域により異なってくるようです。
それでは最新のニューヨークのレストランでのチップの出し方です。ニューヨークのレストランではチップをテーブルに置く習慣はほとんどありません。食事が終わったら請求書(Check,please.)を請求します。そのときに支払場所を聞いておくと便利です(Where is casher?)。
1.カードを使うとき:Casherでカードと請求書をいっしょに渡すとレシートを渡してくれます。レシートの下にはチップの記入場所があるので、18%くらいを書き込みます。席にいるときにあらかじめ計算しておくとよいでしょう。
2.現金で払うとき:こちらは簡単です。請求書の金額に18%相当を加えて渡せば済みます。ただし金額が大きくなるとカードで支払う必要が出てくるので、1.の方法も知っておくと便利です。大きなレストランではcasherが1階と2階に分かれていることがあります。2階で食事をすれば2階で支払うべきですが、分かりにくいこともあります。Where is casher ? と聞いてみましょう。
ニューヨークの一流ホテルでも、ホテルから国際電話をかけると法外な手数料を請求されます。たとえばウェスチンでは1分50ドルの手数料がかかるとのことでした。もし数分話すと200~300ドルの手数料となり、トラブルが絶えないそうです。ホテルからは国際電話はかけないことです。
日本から国際電話用の携帯電話がレンタルできるのでそれを利用するとよいでしょう。数人で旅行するときに、携帯電話を2台レンタルしておくと別行動をとるときに便利で安心です。
ホテルの部屋の冷蔵庫に持ち込みのものを出し入れするとその都度料金が計算されることがあります。注意しましょう。また、アメリカのホテルでは歯ブラシ、ひげそりなどの洗面具は置いてないので、忘れずに持参しましょう。
ブロードウェイのミュージカルは何回みてもあきないものです。観光客が多いため半ズボンにTシャツといったラフな格好でもかまいません(ただし冷房で寒く感じます)。セミフォーマルな服装、フォーマルな服装などさまざまです。
席はできるだけ前の方がよいと思います。劇場はそれほど大きくはなく、舞台と観客席の間に段差が少ないため、前の席の方が俳優を目前にみることができ迫力が伝わってきます。
ミュージカルのチケットは当日券は朝8時から劇場で販売されています。年末年始などを除けば当日券でも十分手に入るでしょう(ただし特別に人気の高いものは別ですが)。夜8時開演ですが、7時半から劇場に入場できます。劇場前に並んでいるので、列に加わりましょう。
ニューヨーク湾のディナークルーズやオペラハウスは正装でないと肩身の狭い思いをします。ディナークルーズではジーンズやサンダルでは参加できないこともあるので事前に確かめておきましょう。
ニューヨークの宿泊はどの地域が便利でしょうか? 好みの分かれるところですが、大きく分けて高級な店の並ぶ5番街とセントラルパーク近くのホテル(多くが一流)かタイムススクウェアーの近くかでしょう。
個人的な好みから言えば、タイムススクウェアー の近くの方が、夜遅くまで歩くことができ、店も多く、レストランも多い、ブロードウェイにも近いなどからよいと思います。
年末のカウントダウンはタイムスシクウェー周辺では身動きできないほどの人の山です。テロ事件以来警備が厳重なために、タイムスシクウェアーにはセントラルパークのすぐ南の入り口からしか入れません。
一人一人厳重にボディーチェックを受けてから入り、一度出ると再入場は困難です。すごい人だかりのためタイムスシクウェアー にいようと思うと、数時間前から入場(!)しなくてはなりません。そうなると寒い折、問題はトイレです。
周辺のレストラン、ホテルは厳重にチェックされトイレは使用できません。子ども連れで入るのはトイレ難のため危険です。また混雑のためスリが多いのにも気をつけましょう。パスポートや多額のお金を持ち歩くのは危険です。
国連本部ビルには正面ゲートからではなく、向かって左端のゲートから入ることができます。手荷物は預けて、ボディーチェックを受けてから入ります。ボディーチェックの際に、うっかりして身の回りのものを忘れないようにしましょう。
ツアーに参加するには料金を払うと番号の付いたタグをくれるので、その番号を呼ばれるまで待ちます。日本語のツアーは一日1回あり午後2時からです。
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