1伝染性紅斑(りんご病)
伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19を原因とする感染症で、小学校入学前後の子どもに多いのですが大人も感染します。
子どもと接する機会の多い比較的若い女性が感染する機会が多くなります。子どもと異なる点は、大人では手足の関節痛や腫脹、発熱をしばしば伴うことです。頬部の紅斑(りんごほっぺ)は子どもほど明らかではありません。
とくに誘因なく、肘・手関節や手指の関節痛と腫脹を起こして手指が曲がりにくくなり、膝関節痛や股関節痛、腰痛を起こして歩行に困難を感じます。高熱を伴うこともあります。これらの症状はふつう数日のうちに徐々に消失していきます。
伝染性紅斑(りんご病)で生じる痛みの部位(※赤丸は主な関節痛の部位)
伝染性紅斑の流行状況を知っていると本症を疑うのは簡単ですが、そうでないと膠原病などの全身性疾患を疑われることになり、あるいは原因不明の関節痛として処理されることになります。
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