5膠原病
膠原病は全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、全身性進行性硬化症、シェーグレン症候群、ベーチェット病などいくつかの病気の総称です。発熱などの全身症状に加え、皮膚、関節、腎、漿膜、肺、神経組織、心、筋などが同時にまたは時期を異にして障害され、複雑で多彩な臨床像を呈します。
関節リウマチも膠原病の一つですが、ここでは関節リウマチ以外の膠原病、中でも代表的な全身性エリテマトーデスの関節症状を述べます。
全身性エリテマトーデスでは関節症状が90%以上にみられ、しばしば初発症状になります。また関節炎は手関節、手指関節、肘・膝関節などに日によって痛みの場所が移動する移動性関節炎を呈する傾向があります。
その場合、反応性関節炎、感染性心内膜炎、リウマチ熱、回帰性リウマチなどとの鑑別が必要になります。反応性関節炎は下肢の関節やアキレス腱に多い傾向があります。関節リウマチは左右対称性に複数の関節炎を起こすのが大きな違いと言えます。
膠原病で生じる痛みの部位
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