10各種の膠原病
膠原病は次に述べる疾患の総称です。
膠原病に共通した症状としては、発熱、関節痛、筋肉痛などです。原因のはっきりしない関節痛や筋肉痛を生じた場合には、常に膠原病ではないか疑う必要があります。
膠原病には、疾患に応じた特徴的な発症年齢と性差があります。代表的(古典的)な膠原病は次の6種類で、特徴は次の通りです。
膠原病の発症年齢と性差 | ||
性 | 発症年齢 | |
リウマチ熱(RF) | 男性 = 女性 | 13才頃がピーク |
慢性関節リウマチ(RA) | 80%が女性 | 30~50才 |
全身性エリテマトーデス(SLE) | 90%が女性 | 20~40才 |
全身性強皮症(SSc) | 90%が女性 | 30~50才 |
皮膚筋炎(DM) | 70%が女性 | 10~60才 |
結節性多発動脈炎(PN) | 60%が男性 | 40~60才 |
膠原病の初発症状 | |
全ての膠原病に共通してみられる症状 | |
発熱、 関節痛、 筋肉痛、 全身倦怠感、 易疲労性、 体重減少 | |
一部の膠原病に共通してみられる症状 | |
Raynaud現象 | 全身性エリテマトーデス、全身性進行性硬化症、混合性結合組織病など |
脱 毛 | 全身性エリテマトーデス、全身性進行性硬化症、混合性結合組織病など |
網状皮斑 (livedo reticularis) |
血管炎症症候群、全身性エリテマトーデスなど |
漿膜炎 | 全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチなど |
間質性肺炎 | 全身性進行性硬化症、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎/皮膚筋炎など |
腎障害 | 全身性エリテマトーデス、結節性多発動脈炎、多発血管炎性肉芽腫症など |
薬剤アレルギー | 過敏性血管炎、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群など |
現在ではこれらに加えて、シェーグレン症候群、混合性結合組織病、多発血管炎性肉芽腫症、高安動脈炎、側頭動脈炎、好酸球性筋膜炎、成人スティル病、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、ベーチェット病、サルコイドーシスなども膠原病関連疾患に含まれます。
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