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よく見られる大人の病気・症状

前立腺肥大症

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前立腺肥大症は男性だけの病気です。尿が出にくく、夜中に何度も小便にたつなどの症状が出てくると前立腺肥大症が疑われます。
前立腺肥大症に悩む男性は400万人以上と推定されていますが、最近の調査では50歳代の男性が全体の14%を占めることが分かりました。60歳以降の老人病と考えられていた病気が壮年期の男性にも多いことが分かってきました。

前立腺肥大とは

前立腺とその中を通る尿道との関係はちょうどトンネルに似ています。山の部分が前立腺でトンネルが尿道にあたります。年齢とともに前立腺の変化が起こる正確な理由は分かっていませんが、加齢に関係した男性ホルモン変化が関与していると推測されます。

尿道に近接した前立腺組織が過形成し(良性の増殖性変化)、トンネルの相当する尿道を圧迫するようになります。その結果、尿道が通りにくくなり、残尿感や頻尿、排尿困難などの症状を起こすようになります。

前立腺肥大の症状

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前立腺肥大症の主な症状
(イラスト1)

前立腺肥大による症状は大きく3つに分けられます。

1)排尿障害は、尿が出るまでに時間がかかる、尿の勢いが弱い、尿が著中でとぎれる、腹に力を入れないと尿が出ない、

2)畜尿障害は、昼間に頻繁に尿意を感じる、夜中に何回もトイレに起きる、急に強い尿意を感じる、

3)排尿後障害は、トイレの後も残尿感がある

国際前立腺症状スコア(I-PSS)では、次にあげる症状の程度によって点数を計算して症状の評価を行います。

  1. 最近1ヶ月間、排尿後に尿が残っている感じがありますか。
  2. 最近1ヶ月間、排尿後2時間以内にもう一度行かねばならないことがありましたか。
  3. 最近1ヶ月間、排尿途中に尿が途切れることがありますか。
  4. 最近1ヶ月間、排尿をがまんするのがつらいことがありましたか。
  5. 最近1ヶ月間、尿の勢いが弱いことがありましたが。
  6. 最近1ヶ月間、排尿開始時にいきむ必要がありましたか。
  7. 最近1ヶ月間、床に就いてから朝起きるまでに普通何回排尿に起きましたか。

自覚症状の出方は個人差があるため、症状に気がつかず前立腺肥大を長期間放置しておくとある日突然急に尿が出なくなったり(尿閉)、腎臓に負担をかける結果腎機能低下を起こすこともまれならず経験されます。

前立腺や膀胱のうっ血は尿を出そうとして力を入れたときに破れて血尿になることがあります。寒さへの暴露,かぜ薬やある種の薬(抗コリン薬や交感神経作動薬など),飲酒などによって急に尿が出にくくなることがあります。

前立腺肥大症の検査

前立腺肥大症が疑われるときに直腸診を行います。直腸診で前立腺は通常肥大し,弾性硬に触れ,しばしば中心溝が消えています。圧痛のある前立腺は前立腺炎を示し,石のように硬いしこりが触れる前立腺は癌の可能性を示します。

血液検査で前立腺特異的抗原(PSA)は前立腺肥大の30〜50%で軽度に上昇するが,前立腺の大きさと閉塞の程度によります。PSAの検査は前立腺ガンの発見のためにもきわめて重要です。

さらに強い排尿障害があるときまたは血尿がある時は泌尿器科医による専門的な検査を必要とします。超音波で前立腺を検査した後、計器を設置したトイレで尿の勢いや排尿時間を測定します。

前立腺肥大の治療

治療は現在、「α1遮断薬」と呼ばれる交感神経の作用をブロックし、尿道や前立腺の筋肉収縮を抑える薬物治療が中心です。1ヶ月以内の早いうちに効果が期待でき重い副作用もありません。個人差はあるものの平均5年以上の薬効が期待できます。前立腺肥大が大きいときには「抗男性ホルモン剤(抗アンドロゲン剤)」が使用されることがあります。漢方薬は現時点では科学的根拠に乏しく避ける方が無難です。

前立腺肥大に伴う排尿障害の原因には、肥大した前立腺が尿道を圧迫する機械的閉塞と前立腺平滑筋の過緊張による機能的閉塞があり、このうつ機械的閉塞をターゲットにした薬剤が抗アンドロゲン剤で、機能的閉塞をターゲットにした薬剤がα1遮断薬です。α1遮断薬は第一選択薬とされが、最近は血圧などに影響を与えずに前立腺だけに作用する薬の開発が進んできました。

薬剤の効果がみられないときや尿閉など強い症状が出た場合には、手術やレーザー治療など外科治療が検討されます。外科手術では経尿道的前立腺切除(TURP)が中心に行われています。

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